マートレット V タミヤ 1/48(改造) 制作記
2003.12.7 コクピット

ねこすけさんの艦上戦闘機コンペティション参加のために、このマートレットを作ることにしました。締め切りは今月末頃なので、何としても完成させなくてはいけません。

そもそも、ワイルドキャットの資料を持ち合わせていない私は、世界の傑作機のみで作ることにしました。それによると、タミヤの F4F-4 を英海軍の使用した機体にするには、マートレット V型が一番簡単に作れそうです。6丁ある機銃を4丁に変更するのみで、あとの煩雑な改造はいりません。また、イーグル・ストライク・デカールにもV型のものもあったので問題ありません。

まずは主翼の一番外側の機銃をパテ埋めします。次に主翼上下面のパネルラインも埋めて綺麗にします。新しいパネルラインがどうなっているのか分からなかったのですが、運良くスケールアビエーション Vol.33にマートレットIII型の素晴らしい作例がありました。型式は違う物の、4丁機銃は同じなので作例を参考にそのまま真似て作りました。新たな資料が見つかれば今回の工作が間違った物になる可能性もありますが、手を動かすことを優先しました。


胴体の完成

次の難関はコクピットのシートベルトとハーネスです。このスケールになるととても目立つところなので、丁寧に作るようにしました。別売のエッチングパーツは高価な上に実感が無いので、使う気にはなれません。

シートベルトはマスキングテープに色を塗り、ハーネスは極細のエナメル線で雰囲気重視にしました。パネルはドライブラシをかけてメータを白で薄く塗ると、いい感じになります。

胴体と主翼の接着は隙間がなくパテ要らずですが、ダボの位置が合わなく主翼上下面に段差ができるのでここを削りました。水平尾翼は接着剤が要らないほどの合いのよさで、ここでもタミヤの高い技術を感じます。

英海軍機と米海軍機は塗装が少し違ってきますが、一番悩んだのが主翼格納部とカウリング内部の塗装でした。キット指定では両方とも白ですが、ハセガワ F6 のキットを参考にしてそれぞれガルグレイとインテリアグリーンにしました。ここも新たな資料により実機塗装とは違う可能性があります。



2003.12.22 迷彩塗装

塗装は英海軍標準で下面スカイ、上面ダークスレートグレイとエクストラダークシーグレイの迷彩で、それぞれの境界ははっきりとしています。

塗料はスカイはMr.カラーのダックエックグリーで、ダークスレートグレイはSDEカラーから、エクストラダークシーグレイはMr.カラーの特色を使用しました。

まず、暗色のダークグレイをパネルラインに沿って一通りエアブラシで吹きます。次に下面をダックエッググリーンでパネルラインを残すように塗ります。下面が乾燥した所でマスキング、ダークスレートグレイを同じように塗ります。

迷彩パターンの型紙を作成してプリントアウトし、それを切出して両面テープでマスクパターンを貼り付けます。最後にエクストラダークシーグレイをパネルラインを残すようにエアブラシで吹きます。


塗装の完了

ここまでの塗装が全て終了した時点でマスキングを丁寧にはがします。そうするとパネルラインの暗色が残っていい雰囲気が...と思ったら、3色とも隠ぺい力が強いのか私の塗装が悪いのか、パネルラインが上手く強調されていません。

しばらくショック状態でしたが、気を取り直して修正作業に入ります。パネルラインに沿ってMr.カラーのスモークグレイを薄く溶いたものを、機体全面にエアブラシで吹きました。暗色を最後に吹くと色合いがきつくなりますね。

次に3色各々に白や黄色を混ぜて明色を作り、パネルライン毎に丁寧に塗り分けて褪色表現をします。この色合いが微妙であまり明るすぎるとこの作例のようにきつくなります。少し明度を落とした方がよかったかもしれません。



2003.12.23 デカール貼り

今週末に完成させるためには早め早めに作業する必要があります。できれば毎日作業できることが理想ですが、今週も出張で家に帰ってこない日が多いので少し焦りが出てきます。

さて、パネルラインに沿ってエナメル塗料でスミ入れを行います。これにはいつもダークグレイを使用していますが、この機体の上面は暗めなので少し黒を入れて暗くしました。面相筆で丁寧にラインに沿って塗料を流し込みますが、少々はみ出しても気にしなくても問題ありません。

一通り終わったら、はみ出した塗料を綿棒で拭き取ってやります。しかし、機体の凸リベットのために綿棒で引っ掛かってしまいます。このキットの特徴的なモールドがアダになってしまいました。今回は綿棒の使用を止めてエナメルシンナーを含ませた筆で拭き取ってやります。

スミ入れの塗料が乾燥した所で、イーグル・ストライク・デカールを貼ります。マートレットV型は1種類しかないので、自動的にこの機体に決定しました。デカールは上質で発色も奇麗です。しかし、ラウンデルやコードレターなど白色だけ別になっています。これは印刷ずれを防ぐためと思いますが、私は複数のデカールを上手に乗せることができないために、この方法は好きではありません。

文句を言っていても始まらないので、丁寧にデカール余白を切出して一枚ずつ機体に貼っていきます。ここでもキットのリベットが邪魔をして、デカールをスライドして位置決めすることが困難です。いつものやり方ができないので、戸惑いながらもどうにかして全部貼りました。現用機とは違って細かなコーションデータがないのであっという間に終わります。



2003.12.27 マフラーの開孔

ここまでは予定通りの組み立てです。

「締め切りがあると完成品は必ずできる。」

と言う言葉は本当のようです。最後の仕上げは機体全体へのつや消しクリアー吹きです。大戦機はいつものようにつや消し塗料を多めに入れますが、これは私が持つ大戦機のイメージによる物です。

デカール乾燥に一晩以上置いているので、早速塗装します。クリアーとつや消しを 1:1 で混色した物を薄め液で溶きます。機体全体に満遍なく、薄く何回も吹くようにします。塗料の濃度が濃いとデカールを痛めることがあるので注意します。

塗装が終わったら乾燥する間に胴体に取り付ける脚柱やアンテナ支柱などを仕上げます。この1/48スケールだと各部品が大きくて扱いやすいですね。


完成

塗料が乾燥したら脚注、燃料タンク、プロペラを取り付けます。段々と飛行機の形になっていくこの仕上げ段階は、何度経験してもわくわくする物です。次に風防とキャノピーのマスキングを剥がします。今回は開状態にするつもりなので、スライド部の扱いには特に注意が必要です。最後の仕上げにアンテナ線を延ばしランナーを張って完成です。

このキットはタミヤの飛行機模型の特徴である、作り易さが凝縮しています。主翼や水平尾翼、カウリングはピタリと合いますし、コクピット内部も適度な部品構成で作り易くされています。追加工作として、機銃とマフラーの開孔を行いました。これをやるだけでも、ずいぶんと見栄えが違います。

今年の最後を飾る完成品として、このワイルドキャットはいいキットでした。最近では特徴的なキットが少なくなったので、私たちモデラーに刺激を与えてくれるキットが恋しくなります。これも昔作ったレベルやモノグラムなどのトラウマでしょうか。このようなリベットや外板表現を取り入れたキットがもっと多く発売されることを期待したいと思います。

さて、この1年で6作完成しましたが、まだ少ない方だと思います。来年も今年以上の質と完成品を目指します。


インデックスへ