| F-15DJ イーグル ハセガワ 1/72 制作記 |
このキットはハセガワの現用機の中でも組立が非常に簡単です。同社のF-14と比べると雲泥の差です。実機がシンプルな形状をしているので模型化するときも簡単にできたのでしょう。
組立は飛行機模型の定石通りコクピットから始めます。モールドは大変よくできていてコンソールなどのスイッチ類はデカールよりもドライブラシで仕上げたほうが実感がでます。エジェクション・シートも実感あふれるできです。コクピット周りは素組みで十分です。HUDは別売のエッチング・パーツを使いたかったのですが、最近は発売されていないようで手に入れることができませんでした。残念。
胴体の組立もあっという間でした。左右のエアインテーク部は仮組みをして先端の接合部がきっちりとはまるように確認します。バルカン砲の銃口部は塗装終了後に接着するので、ここでは使用しません。胴体上下を接着後、あらかじめ作っておいた左右主翼を接着します。いずれの場合も接着は慎重に行います。私がよく失敗するのは接着する面に段差が出きることです。最終的にはパテなどで修正できますが、なるべく手間をかけないように作ることを目指します。
主翼を接着したら胴体との段差がなくなるようにパテを盛って修正します。私はこのような修正にタミヤパテを使っています。瞬間接着剤だと段差は埋まりますが、盛った瞬間接着剤を削るのに苦労して大事なモールド面を痛めてしまった経験があるからです。一方のタミヤパテは盛った後もヒケがでやすい欠点はありますが、何度も手軽に盛れることと感想後も簡単に削ることができる利点があります。
次に機首を胴体に接着します。このキットの部品分割は妥当だと思いますが、どうしてもこの部分がピッタリとは合いませんでした。修正するにも難しい所なので目をつぶることにしました。何かいい方法を知っている人は教えてください。また、接着面積が少ないのでプラペーパーをあらかじめ貼っておき、接着面積をかせぎます。
機体の大まかな形ができたら、パテ盛りで消えたスジボリを復活します。これにはハセガワから発売されているスクレーバを使っています。スジボリに沿ってテプラの不要テープを貼りガイドとします。スジボリを修正した部分が全体と比べて極端に変わらないように注意します。とは言っても、よぉーく見るとわかってしまいますね。
塗装を行います。私は下地処理のサーフェーサーを吹かないので、いきなり下面色 #308 を全体に塗ります。次に #307 を塗りますが、今回はクッキリ迷彩をすることにしました。まずキットの組立て説明図の塗装ガイドをスキャナーで取り込み、拡大処理して迷彩色のガイドにします。ガイド図の迷彩パターンをカッターで丁寧に切抜き、それを両面テープで模型に付けていきます。
2次元のパターンを3次元の模型に貼り付けるので、全てがうまく行くわけではありません。垂直尾翼と水平尾翼の迷彩パターンは簡単に貼り付けることができますが、キャノピー後部からエアブレーキ辺りまでは上面図と側面図をうまく組み合わせて貼り付けるようにしました。迷彩パターンを貼り付け終ったら、隙間がないようにマスキングテープで塞ぎます。ここをきちんとしておかないと後で二度手間になります。私にはよくある失敗です。
#307 を吹き付けます。迷彩パターンのガイドがあるので塗装は簡単に行うことができます。乾燥後、迷彩ガイドを丁寧に剥がします。つめで引っ掻くと塗料が剥がれることがあるので注意が必要です。
次にジェット・ノズル周辺の塗装をします。実機では何とも表現しようのない微妙な色合いですが、今回は Mr.メタルカラーのステンレスとクロームシルバーの混色を吹き付けました。このメタルカラーはエアブラシ専用溶剤を使わないと吹き付けがうまく行かないようです。普段は使用しない溶剤ですが、ようやく出番が回ってきました。乾燥後に磨くことを考えて少し厚めに吹き付けましたが、磨いてみるとまだ厚めでもよかったようです。色合いは独特で少し高目の塗料ですが、その効果はあるようです。
マスキングテープを丁寧に剥がして塗装の出来栄えを確認します。クッキリ迷彩は独特の雰囲気があります。この迷彩パターンをエアブラシでフリーハンド塗装しようとすると、とてもこのように簡単には行きません。米空軍機にはこのような塗装が見受けられますが、空自機では汚れなどでこの迷彩パターンのボケ具合が広く見えます。この後の汚し仕上げで工夫しなくてはいけないかもしれません。
機首のレドーム付近は実機写真を見ると #308 に見えるのでそのようにしました。ここは塗装ガイドと違っているところです。
F-15DJ と言えばやはり飛行教導隊のマーキングが思い浮かびます。 みどり や なかあお 、くろ 、 まだら などがありますが、今回は 078 号機 そとあお のマーキングにしました。そうです、飛行教導隊の中でも一番地味な機体です。通常迷彩の上から主翼端のみに濃青が入っている以外は何も変かがありません。
しかし、これだけでも F-15 のイメージが変わります。作業は濃青の部分にあるコーション・マークは、デカールをスキャンした物をプリントアウトして両面テープを貼ります。次に個々のデカールを一回り大き目に切出して機体の通常位置に貼り付けます。今回は主翼端のみなのでこの作業は楽です。
主翼端のマスキングをしたらエアブラシで濃青を吹きます。塗料が乾いたらコーション・マークを丁寧に剥します。あとはキットのデカールを貼れば実機と同じ作業でコーションデータをマスキングしたことになります。少し作業に手間が要りますが、この方法が一番失敗がないように思います。
塗装が一段落したので、エンジンノズルに簡単な追加工作を行いました。まず、エンジンノズルを一枚ずつ円形になるように接着します。しかし、これがなかなかうまく行きません。このキットの最大の難関でしょう。私の場合は真円にはなりませんでした。
次にノズルに付いているロッドを、プラペーパーの細切りしたもので接着します。この方がキットのパーツよりも少しはシャープに見えます。
次にパネルラインに沿って汚し塗装をします。まず、暗い灰色を薄く溶いて、できる限り細くなるようにエアブラシで吹き付けます。私はこの時 0.2mm のエアブラシを使用しています。フリーハンドでパネルラインに沿って塗装していくわけですが、きっちりとパネルラインに沿っていくには難しい技なので、ここでは多少ラインが曲がっても気にしなくて大丈夫です。
一通りの汚しが終わったら、先ほどはみ出たラインを修正するために、基本色を薄めたエアブラシで汚しを塗りつぶすように塗装します。薄く全体的に吹き付けることと、ラインの修正を行う事を念頭に入れて作業をします。基本色は #308, #309 の2色ともそれぞれで塗装します。
空自機の汚れは独特でもっと複雑な色合いをしていますが、このスケールを考えるとこのような簡易汚しでもいいと思います。しかし、塗装を終わってみると全体的に暗くなってしまいました。
F-15 の特徴であるエンジンノズル付近の無塗装部は、エンジンの熱が伝わって変色している感じを出しました。あらかじめメタルカラーで塗装を済ませて磨き、その上からエナメルカラーのクリアーオレンジをグラデーションをかけるようにノズル付近から吹き付けます。
次にエナメルカラーのスモークでグラデーションを繋げるようにエアブラシで吹き付けます。このように書くとずいぶん難しく聞こえますが、要は熱で変色した感じを自然に出せればよしとします。
塗料が乾燥したら、デカールを貼ります。現用機はコーションデータが多いので時間はたっぷりとかかります。私は全て貼り終るまで1日かかりました。ここは焦らずにゆっくりと行きましょう。ここでハセガワに注文したいのは、コーションデータを貼る位置を明確にして欲しいことです。私は細かなデータの位置がよく分からずに苦労しました。空自機独特のトーイングカーマークは最たるもので、模型雑誌の作例がないと分かりません。今度は1/48のデカール・インストラクションを揃えようかと考えています。
最後の仕上げにデカールが完全に乾いてから、つや消しカラーをエアスプレーします。この場合は1ヶ月以上も時間が経っているので何も問題はありません。私の場合は、クリアーとつや消しを 7:3 の割合に混ぜて塗装をしています。自衛隊機のような汚れが激しい機体はもっとつやを消した方がよかったかもしれません。また、塗装時の湿度には十分な注意が必要です。
あとは胴体下面に脚柱、増漕やアンテナ類、水平尾翼を取り付けます。特に水平尾翼は穴が大きすぎるために上手く取り付かないので、水平尾翼のピンにテープを巻いて少し太くします。これで少しはましになりますが、もっといい方法はないものでしょうか。最後にキャノピーのマスキングを丁寧に剥して機体に取り付けます。キャノピー開状態の時には正面から見て横にずれないように気を付けます。
やっとのことで完成できましたが、本来は正味1ヶ月もあれば簡単にできるはずです。次はどの飛行教導隊の機体にしましょうか。